ボツ 再現プロジェクト 世に出なかった商品たち

浜田焼きそば

有機うすくち生揚げを使用した製品を考案してほしいとの依頼を受け、試作した9品目から選ばれた、2品の内の1つ。

浜田焼きそば

開発部 係長 岡本 祥吾

当初は有機うすくち生揚げを使用することを目的としてスタートした。
製品のものの味は良かったが、会議を重ねる毎に浜田の特色を入れた方が良いのではと、検討が始まった。

まずは浜田市は港町ということで、イカ墨原料なら手に入るのではと、原料の調達にあたった。
地元のスーパーでイカを購入し、少量の墨袋で試作を試みたが、量が少なかったため墨の色が薄く、大量の墨袋が必要と判断した。
何件かのイカの加工業者に墨袋を原料として販売してもらえないか問い合わせたが、イカから墨袋だけを丁寧に採取してもらえる業者がなく断念した。

次にイカの身自体を入れることの検討に入った。
生のままはだと菌的な問題が発生するため無理と判断し、乾燥させたものを入れることにした。
市場に通い安価なイカを探して来てはそれを捌き、乾燥させ、粉末にしてソースに混ぜた。
イカの粉末を入れることにより浜田産のイカ使用と特徴付けが可能になり、味にも旨味が増すという変化が生まれた。

その後イカを捌く業者をあたったが、使用数量が少なく小ロットに対応してくれる業者が無く、自社で捌く検討に入った。
数量も少なく自社で捌く見通しがつき、最終の価格の検討に入った。

しかし、当時イカの値段が記録的な高騰となっており、価格が全く合わずにお蔵入りの案件となった。